[HOME]

十二国記の棚


☆五年ぶりの新刊!☆
☆講談社文庫『黄昏の岸 暁の天』絶賛発売中!☆



▲ページTOPへ
[本棚TOP]

◆最初に

【『十二国記』とは】
  それは、この世界ではない、別の世界に行ってしまった少女が、幾つもの苦難を乗り越え、 やがて自分自身を見いだし、自分の足で立っていく事を理解する…というお話から始まります。
やがて主人公はそれを克服してゆきますが、生きていく上で「いつまでも幸せにくらしました」という事はあり得ません。 彼女は自らが行わなければならない事を識り、そして成長していきます。
  また、その世界――十二の国と、その中心の蓬山から成る世界――には、たくさんの人間が生きており、 皆、苦しみ、日々を生きてゆきます。たくさんの人間には、それぞれの仕事があり、 それぞれの役割があり、皆試行錯誤しながら生きてゆくのです。しかし、この世界には、 いろいろと不思議なシステムがあります。十二国の地形、生き物たち、生殖、 そしてこの国々の成り立っていく行政。それは何を指し示しているのか、また、主人公達はその中でどうやって生きてゆくのか。 その先に何を得、何が待っているのか…。
まだまだ謎の多い物語です。

【十二国記リスト】
ちゃんとした内容紹介は別に作りますが(^^;)取り敢えず簡単なリストを。

この中で「魔性の子」だけは、講談社でなく新潮社から出ています。また、「魔性の子」には、 十二国、という言葉は出てきません(らしき言葉はあるのですが)。しかし、書かれた順番と その内容から考えると、これを「第0作目」とするしかないと思います。
 初めての方はやはり「魔性の子」から読まれる事をおすすめ致しますが(^^;)その好みによって 読む順番を変えられるのもいいかもしれません。どれから読んでも、ちゃんとお話が通じるように 書かれています。
なお、最新刊「華胥の幽夢 十二国記」は、同人誌や商業誌に書かれていたものを集めた、短編集です。

【所感】
  初めて読んだ時感じたのは、この人――作者である小野不由美さん――はいったい、この歳で、何を経験し、何を考えて生きてきたのだろう?という驚きでした。
確かに十二国記はファンタジーで、苦難と冒険に溢れていて、エンターティメントとしても充分面白いのですが、 それ以上に、読んだ後に『何か』を残してくれるのです。それは希望だったり、自分を省みることだったり、 人を信じることだったり、現実の厳しさだったり、人として生きる事の難しさだったりします。 2001年4月の『in☆POCKET』で、「十二国記は教養小説となっている」と書かれていたのですが、確かにそうだと思います。
それは、決して小難しいわけでも、押しつけがましいわけでもありません。
地の文には、「正しいことをしなさい」とも「希望を持ちなさい」とも書かれていない。だけど、 物語の中で、主人公達はいろんな経験をしながら成長していきます。 そして、私たちもまた、物語に没頭する間に、 自分自身の中から、おのずと見つけだす『何か』を感じることが出来るんです。 彼らは等身大の私たち自身なんですね。
ホワイトハートは10代の少女向けの文庫ですが、この作品は読む年齢層を選ばないと思います。 なぜなら、人はずっと悩み続け、ずっと苦しみ続け、ずっと成長していくものだからです。

▲ページTOPへ

◆既刊本概要紹介

タイトル、ISBN、値段、簡単なあらすじ等を掲載しています。
なるべくネタバレの少ない様にしてます(^^;)。
=慶国、■=戴国、=雁国、=その他、=全体 // X文庫WH=講談社X文庫ホワイトハート
※価格は全て本体のみ、税別になります。
 
■魔性の子
新潮文庫
1991年9月発売
定価:本体円
ISBN:4-10-124021-3
 
くらげゲージ=★★★☆  
■月の影 影の海
講談社X文庫WH
1992年6月7月発売
本体上下共530円
ISBN:
上4-06-255071-7
下4-06-255072-5
講談社文庫
2000/1発売
本体上下共533円
ISBN:
上4-06-264773-7
下4-06-264774-5
「あなたは私の主、お迎えにまいりました」
学校にケイキと名のる男が突然、現われて、陽子を連れ去った。 海に映る月の光をくぐりぬけ、辿りついたところは、地図にない国。 そして、ここで陽子を待ちうけていたのは、のどかな風景とは裏腹に、闇から躍りでる異形の獣たちとの戦いだった。 「なぜ、あたしをここへ連れてきたの?」陽子を異界へ喚んだのは誰なのか? 帰るあてもない陽子の孤独な旅が、いま始まる!
くらげゲージ=★★★★★  
■風の海 迷宮の岸
講談社X文庫WH
1993年3月5月発売
本体上下共530円
ISBN:
上4-06-255071-7
下4-06-255072-5
講談社文庫
2000年4月発売
本体円
ISBN:4-06-264833-4
天啓にしたがい王を選び仕える神獣・麒麟。 蓬莱国で人間として育った幼い麒麟・泰麒には、 主たる王を選ぶ自信も、本性を顕わす転変の術もなく、葛藤の日々を過ごしていた。 やがて十二国の中央、蓬山をのぼる人々の中から戴国の王を選ばなくてはならない日が近づいてきたが──。
くらげゲージ=★★★★☆  
■東の海神 西の滄海
講談社X文庫WH
1994年6月発売
本体円
ISBN:4-06-255168-3
講談社文庫
2000年7月発売
本体円
ISBN:4-06-264834-2
「国がほしいか?ならば、一国をお前にやる」
これが、雁州国延王・尚隆と、延麒・六太とが交わした誓約だった。 民らがかつての暴君によって廃墟となった雁国の再興を願い続けるなか、漸く新王が玉座に就いたのだ。 それから20年をかけて、黒い土は大地にと、生まれかわりつつあった。 しかし、ともに幸福を探し求めたふたりのこどもの邂逅が、やがて、この国と麒麟と民との運命を、 怒濤の渦に巻きこんでいく!!
くらげゲージ=★★★★☆  
■風の万里 黎明の空
講談社X文庫WH
1994年8月9月発売
本体上下共円
ISBN:
上4-06-255175-6
下4-06-255178-0
講談社文庫
2000年10月発売
本体上下共円
ISBN:
上4-06-264998-5
下4-06-264999-3
玉座に就きながらも、王たる己に逡巡し、忸怩たる思いに苦悩する陽子は、 民の実情を知るために街へ出る。 目前で両親を殺された芳国公主の座を奪われた祥瓊は、父王の非道を知り自らを恥じ、 蓬莱から流されてきた鈴は、友・清秀の仇討ちを誓った。 ──それぞれの苦難を抱えた3人の少女たちは、やがて邂逅の時を迎える。
そして陽子は水禺刀を手に戦いを挑む。 慶国を、民を守るために。
“あなたは人々の希望の全てなのだから”
くらげゲージ=★★★★★  
■図南の翼
講談社X文庫WH
1996年2月発売
本体円
ISBN:4-06-255299-9
講談社文庫
2001年1月発売
本体円
ISBN:4-06-273052-9
先王が斃れてから27年。 恭国の治安は乱れ、災厄は続き、妖魔が徘徊するほどに荒んでいた。 首都連檣で、豪商の父をもち、不自由のない生活と充分な教育を受けて育った少女・珠晶は、 荒廃した恭国を憂い自ら王となるため蓬山(ほうざん)を目指す。 家を抜け出し、苦難の末に辿り着いた蓬山には、自らを恃(たの)む人が溢れていた。 だが、最後に麒麟が跪いたのは……。
くらげゲージ=★★★★★  
■黄昏の岸 暁の天
講談社X文庫WH
2001/05/15発売
本体上下共円
ISBN:
上4-06-255546-8
下4-06-255550-6
講談社文庫
2000/04/15発売
本体714円
ISBN:4-06-27313-4
登極して半年。疾風の勢いで戴国を整える泰王驍宗。弑逆の知らせに衝撃を受けた台輔泰麒は、大鳴動とともに忽然と姿を消す! 戴国には偽王が立ち、王と麒麟を失くして、災厄と妖魔が蹂躙する処となり果てていた。 もはや自らを救うことも叶わぬ国と民…。 将軍李斎はその行く末を案じ、泰台輔と同じ胎果である誼の景王陽子を頼ろうと、天を翔る!
くらげゲージ=★★★★☆  ≫≫感想へ
■華胥の幽夢
講談社X文庫WH
2001/11発売予定
講談社文庫
2000/07/15発売
本体円
ISBN:4-06-273204-1
十二国の歴史を彩る5つの物語。
景王陽子は、泰麒蒿里は、楽俊は、そして延王尚隆、泰王驍宗、供王珠晶、采麟揺藍、祥瓊、月渓、利広は、それぞれの胸に何を秘めるのか…。
「冬栄(2001/4inPocket)」「乗月(『中庭同盟』)」「書簡(京都私設情報局)」「華胥(小説現代5月増刊号メフィスト)」 「帰山(麒麟都市)」を収録。
くらげゲージ=★★★★☆  

◆主要キャラクター紹介

準備中です(^^;)
▲ページTOPへ

◆十二国世界の不思議

これも準備中です(^^;)
▲ページTOPへ

◆各国データ紹介

やっぱり準備中です(^^;)
▲ページTOPへ

◆くらげの感想

またまた準備中ですが、一部公開させていただきます。

■ 黄昏の岸 暁の天

◆初読の感想 ・2001/05/23

 今回は、前半からがんがん読めてしまった(笑)
冬栄と華胥という前座(失礼)が幸いしたのかもしれないと思う。
李斎の焦燥と絶望の果ての行動が素晴らしい。もう、堪らない(T.T)
講談社文庫版を読んでいる時から、その姿が目に浮かび、頭に映像が奔っていた。
そして、それに対する陽子も素晴らしい。相変わらず、と言いたいほどの質素ぶり(笑)その上での行動力。くらくらきてしまいます。じつは足下だってまだ危ないくせに、ほってはおけない、というその性分は、たぶん、蓬莱での「常識」が大きいんじゃないかとも思ったりする。しかし…尚隆相手に渡り合うなんざ、流石としか言い様がない。…ホント嬉しい(T.T)。
ただ、成長しすぎなのがちょっと気になる。あれ(「風の万里 黎明の空」)から正確にどのくらいたったのかは判らないが、既に王としてのなにかを掴み始めていると同時に、大人の感触というか…(とある方が「背中」と言われていたが)なんというか(^^;)そういうものを身につけてしまっていて、拍子抜け。まだ、もうちょっと若気の至りを見せてほしかった(苦笑)
それに、ちゃんとその理由が説明してあるとは言え、今の慶国では「仲良しクラブ」に見えても仕方がないと思う。

 麒麟大集合は…面白かったが、ちょっと都合よすぎな気もする(^^;)
今まで、巻を重ねる毎に出てくる主従は、そのあとのなにかしらの伏線になっていた。
主従そのもの、あるいはその行動がね。だけど、今回出てきたことで、それが終わってしまうのか、それともこの後続いていくのか、先が見えない。…だからこそ面白いし、期待してしまうのだが。

 十二国記は教養小説としても読める、と私は書いた。そう、十二国記は連作、である。すべて繋がっていながら、それぞれが独立した物語である。ということは、FT(癒しの物語)としても、SF(十二国のシステムを考えれば、なにかしらの仕掛けがあるとしか思えない)としても、またジュブナイルとしても…そして主上の本領発揮なミステリとしても、これから発展し、見事な結末を迎えてくれることを望んでも、罰は当たらないと思う。

あと。
やはり私としては、「魔性の子」があるが故に、中だるみを感じずにはいられなかったのが残念。
結局、泰麒(高里)の蓬莱における感情は殆ど記されなかった。私が「魔性の子」で感じた違和感は解消されなかったが、それでも最後、李斎に言った言葉から、彼という生き物が本当に動いて生きて感じているのだと判ってほっとしたし、彼への気持ちの入り方も変わった。
それくらい、「魔性の子」で感じた「異種族間の相違」は激しかったんだと思う。
彼が蓬莱で過ごした6年間?は、彼にとって何も得るもののない時間だったのだろうか、陽子と違い、彼をあの場所につなぎ止めるものは何もなかったのだろうかと思う。
(広瀬くんの事じゃないんだが)「地形が変わるほどではなかった」という一言に詰まった非情さが怖い。
たくさんの人が飲み込まれ、死者も負傷者も出ただろうに。…なにより、彼自身の罪ではないにしろ、彼の使令によって多くの人が傷ついたのに。
…それを述懐してくれと言ってるわけじゃないが、…いや、やはり私としては、そのフォローを望んでしまうのだ。
 あの、幼かった泰麒と、今の帰ってきた泰麒は同一の生き物(角がないにしろ)だが、高里要という人物は、そのどちらでもないのだ。
作者自身が、それを宣言しているように。私は、それが哀しい。無駄な悲しみかもしれないが、嘆かずにはいられない。勿論、それだけじゃないとは思う。彼の中で、なにも変わっていない事はないはずだと思いたい。
そしてそれがある故に、この先、戴国がどうなっていくのか、それを楽しみにしている。


【私的あれこれ】(つまらない事なので、読み飛ばしましょう(^^;))
  ホントにワタクシ的な事なのですが(笑)私と十二国記との出会いなどを(^^;)
くらげはアマチュアながら、もうずっと長いこと、お話を書いています。 で、今から6年ほど前に同人誌なるものを出す機会を得まして、それを長年お世話になったある友人に贈りました。
勿論、彼女は本読みであり、漫画も描き、同人歴も長い人だったのですが、実はずっと「ファンタジーは苦手」な人でした。
私の書いていた話もファンタジーだったのですが、その際、どうしてFTが好きじゃないのかを聞いてみたのです。
彼女の答は「終わらないから」でした。
というより、「始まらないから」でしょうか。
FTというものは異世界が出現します。その世界を知り、その世界に入っていくことなしに、その物語は成立しません。 しかしながら、世界を構築し、それを読者にしっかりと信じさせるには、ひとつの作品だけでは、とても難しいのです。 よって、世界の紹介だけで一冊終わってしまってお話になってないFTや、世界が把握できないが故に、 わけが判らなくなってしまう物語がたくさんあり(特に同人系は多いです)、どうしてもFTを好きになれないのだと言いました。
その彼女が、「でも、こ・れ・は大丈夫!これは凄い、これはOK!って本があるんだよ」と教えてくれたのが、この『十二国記』だったのです。
あまりに自信満々にそう言うので「ホント?」と聞き返すと「ダイジョブ!あのね、ちゃんと終わってるから!」と言うんですね。 「いちおうシリーズなんだけど、ちゃんと一冊一冊で、物語が完結してるの。だから、ちゃんと読めるのよ」と言うのです。
勿論、面白い本を紹介してもらえて、こんな嬉しいことはありません。
「どこから出てるの?」と私は聞きました。
「講談社のね、ホワイトハートだよ」と友人は応えます。――即座に私は「ええ?」と聞き返しました(笑)
いや、今でこそ、ホワイトハートと言えば十二国記、というイメージになってますし(尤も最近はどっちかと言うとボーイズラブ系の話が多いですけどね…) 10代向けの本でも、充分面白い作品がある事も判ったのですが、その時は想像も出来ず、ティーン向け、というだけでちょっと顔を曇らせてしまったのでした。
 元々、私は、ティーンズ(少女)向け作品を読むのが得意ではなかったんですね(^^;)
しかし、彼女があまりに「大丈夫」を連発するので、取り敢えず御礼を言い、…実はその後、しばらく、それを忘れておりました。
 当時私は電車通勤で、田舎にしては長い通勤時間があり、毎日一冊は本を読めてしまう生活をしていました。
当然の様に毎日本屋へ行き、面白い本はないか、物色してまわります。
そんなある日の昼休み、昼食の前に、いつもの本屋に寄りました。そしてその時、ホワイトハートが置いてある事に気が付いたのです。
十二国記――で探して行き、「月の影 影の海(上)(下)」を見つけます。これがその本か、と思い、取り敢えずパラパラとめくると、結構文字が大きい。 まずは上巻だけ買ってしまおうと思い、購入。そのままお昼を取りつつ、読み始めました。
――それが、全ての始まりでした(^^;)
気が付くとその日の帰り、下巻を購入していました。
次の日には「風の海 迷宮の岸(上)(下)」を。
その次には「「東の海神 西の滄海」を。
――…一週間後、全ての本を読み終えた私は、その時点で、すっかり小野不由美さんのファンになってしまっていたのでした。
彼女の言う事は正しかった。物語は続いていきます。でも、その時、その一冊(上下二冊)で、ちゃんと始まり、終わっているのです。
唯一、悔しかったのは、「魔性の子」を最後に読んでしまったこと。この話はやはりホラーとして味わうべきで、 外伝として読む限りでは、いまひとつの感が否めませんでした。しかし、私はすっかり十二国記の虜になり、一年後に「図南の翼」が出、 さらに今年やっと「黄昏の岸 暁の天」が出た時、本当に、泣くほど嬉しかったのでした。


▲ページTOPへ
[本棚TOP]
[HOME]