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タナトス・ゲーム
7月26日発売
講談社ソフトカヴァー
定価:本体1400円(税別)
ISBN:4-15-030622-2
アトムくんとのラブシーンを描いた"ヤオイ本"が大介の元に届いた。大介はヤオイに走る若者たちへの理解を深めていたが、同じHP(ホームページ)に集うヤオラーたちの連続失踪事件が発生! シリーズ最大の怪事件に名探偵の推理が冴える。
いやー…なんというか…――大変面白い一冊ではありました…この本に私はどういうコメントを残したらいいのやら(^_^;)全く…笑うしかないのであります(苦笑) ちなみに私はオタクです。というか、元オタクでありました。最近は殆どイベントに出ることもなく(出ても主催者側の手伝い)サークル活動もせず、 本も作らず、絵も描かず…そして当然ヤオイもやっておらず、自分の中では「もうヤオイは卒業しているのだ」と思っておりました。とは言え、ヤオイに関しては それなりに思うところもあり、考えるポリシーもあり…まあ、ヤオラーではないけれど、偽ヤオラーぐらいの気持ちだったんですね。 でも、今回、これを読んで――ああ。ホントに私はヤオラーではないのだ…そうではなくなったのだ、と思ってしまいました。 まあ、このお話に描かれている彼女たちとは元々の出発点が違うんですが(私は女々しい受けは好きじゃなかったし、女の子出てきてもOKだったし、たぶんそういう意味でも かなり方向が違うとは思いますね。ドロドロじゃなきゃ面白くなかったし(苦笑))でも、確かにあの頃、私は周囲とのコミュニケーションを取る事が出来ず、何気ない事に傷つきながら、その傷を ヤオイを描くことでぬぐっていたように思います。今となっては、とても懐かしい、そして恥ずかしい日々。そう思うことで既に、私はもう 「違う」のかもしれないと感じました。
――でもね、ひとつだけ言いたい。いや、言わずにはいられない。
片桐紫織里が漫画もヤオイもやめる――と言ったこと。私にはそれが納得できない。いいえ。 誰しもそう思うことはあるでしょう。周囲との隔絶。自分の中での葛藤。そして脅迫。恋人の裏切り。 すべてに絶望してしまって、全部投げ捨ててどこかへ行ってしまいたい、とそう考えることもあるでしょう。 でもね、でも、絶対に、描くのをやめることができたとは思えない。
そんな事が出来るはずがない
だって、片桐紫織里は描くことで生きていたんだから。描く人間ってそういうものなんだから。 ヤオイの神様――悪魔かもね――はね、その使徒をそんなに簡単に離してはくれないよ。 たとえ恋人に裏切られたって、なにもかもが思うようにいかなくったって、そしてプロでなくなってしまったからって、 描くのをやめることができるなんて、そんな事があるはずない。そうでしょう。そんな片桐紫織里の作品を愛したんでしょう? ――彼女たちは。
ユニコに言ってやりたい。あんたの好きな片桐紫織里は、そんだけのものだったの。そんだけしかない人の作品を、 貴方はとても好きでたまらなくて、追っかけてアシやって一緒に楽しんでたの。そんなものなの。ほんとに?
私は断言したっていい。それだけの作品を描く人間なら、絶対戻ってくる。すぐじゃないかもしれない。もしかすると プロとしては日の目を見ないかもしれない。でも、絶対戻ってくる。そうでなきゃ、生きて行けないんだから。 だから貴方は、あなた方は、片桐紫織里をその手にかけたとき、彼女が将来産み出すはずだった作品も、世界も、 キャラクター達もみんな殺してしまったの。それが判る?
――
こう考えてしまう私は、決してまともじゃないかもしれません。普通なら、ヤオイ描けなくなったからって死にやしないと 思うでしょう。でも、ホントのヤオラーはそうじゃないんだと思う。少なくともユニコはそうだと言った。描けないくらいなら 死んだ方がマシだと。私もそれは判る。(私はヤオイに限らないけど(苦笑))書けなくなるかもしれない。でも、書かないと生きてゆけないのだもの。 それほどまでに思う彼女たちが愛した片桐紫織里が、そんなに簡単に(簡単じゃないとは判っていますけど)やめられるとは どうしても思えなかったのです。私は。
ホントに…あの世界を離れて久しい私。流行すたりが変わっていって、今のヤオイやボーイズラブについてはいけないけど ――今の世代のヤオイ書きもやはり、「坑道のカナリヤ」なのでしょうか…?
次は是非、コミュニケーション不全症候群を読もうと思っています。

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